今からでも間に合います…。Think CIVILITY「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である・要約

  • 2021年9月2日

職場で、怒鳴り散らかされる同僚をみたり、ちょっとしたミスで激怒されたことがある人はいるのではないでしょうか?

もしくは、自分が知らず知らずのうちに、相手にそんなことをしている可能性もあります。

今回紹介する『Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』では、先ほど質問した無礼な態度は、みなさんが想像している以上に、社内の人に悪影響を与えていると言われています。

私が実際に読んでみたのは『まんがでわかる Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』。

主人公、佐々木彩花(29)が、部下に非常に厳しく、話はろくに聞かず、全て自分でどうにかしようするのですが、業績も伸び悩み、職場でもイライラが爆発。さらに職場の雰囲気が悪くなっていくという展開。

そこで主人公が以前から憧れていた、海外の女優レイラと出会い仕事のことを相談。少しずつではありますが、無礼な態度をしないように改善し、リーダーとして成長し、部署の仲間と一緒に結果も出すというストーリーです。

タイトル通り、漫画なので読みやすく、1時間もあれば読み終えることができます。

内容だけ聞くと、かなり王道な内容ですが、ここでいう無礼な態度をとる人が、「あっ、こういう人いる」「自分、やってたかも…。」と、思ってしまうほど、職場の様子がリアルに描かれているので、非常にわかりやすいです。

そこで、今回は『Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』の要約を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。



Think CIVILITY「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である・要約

Think CIVILITY「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』は、プロローグから始まり1話から4話、エピローグの構成になっており、本記事では各話について要約していきます。

プロローグ

あなたの職場にもこんな人はいるのではないでしょうか?

  • わずかなミスでも怒鳴り声をあげる
  • 他人の話を途中で遮る
  • 人を見下すような話し方をする
  • 人のアイディアに関心を示さない
  • なんでも1人だけ進めようとする

など、いくつか例をあげさせていただきました。

結論からいうと、上記のような無礼な態度をとる人がいることで、多くの人に悪影響を与えます。

無礼な態度をとられた人は、

  • 心に傷跡が残る
  • 仕事にも悪影響
  • 幸福感も下がる

誰かが、怒鳴られている姿をみると、精神面的に萎縮してしまい、仕事でも最大のパフォーマンスを発揮することができないからです。

そして、職場で無礼な態度をとる人がいることにより、受けた本人だけでなく、同じ場にいる人にも多くの悪影響を与えるのです。

無礼さは会社に金銭的損害を与える

無礼な態度というのは、職場の雰囲気を悪くするだけでなく、会社の金銭的損害までもたらします。

アメリカ心理学会(APA)の試算によれば、職場のストレスによってアメリカ経済にかかるコストは1年に5000億ドルにものぼると言います。なんと仕事上のストレスが原因で毎年5500億日もの就業日が失われ、職場で発生する事故の60~80パーセントはストレスが原因なのです。

出典元:Think CIVILITY「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である:P 24・25

加えて、管理職の時間も奪われます。

フォーチュン誌に掲載された人材派遣会社アカウンテプスの調査結果によれば、フォーチュン1000企業の管理職、幹部は、社員間の人間関係の修復、あるいは無礼な人間による悪影響への対応のため、職場での実に13%を奪われています。

出典元:Think CIVILITY「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である:P 24・25

管理職は1年のうちの約7週間を無礼な人への対処の時間に使ってしまうことで、本来の仕事に時間を避けないでいるのです。

まず無礼な態度は、人にも金銭的にも悪い影響しか与えないということを覚えておきましょう。

礼節は最強の武器になる

リーダーがチームメンバーに丁寧な態度をとったり、公平に接すると、メンバー個人としても、チーム全体としても高い業績をあげることがわかっています。

なぜかというと、社員が安心感を感じられ、幸福な気分になり、自分もより良い人間であると思えるからです。

  • ミスが早く見つかる
  • 自分の意思で率先して行動する

など、自主的に会社のために働こうと思えるため、業績が上がるのです。

さらに敬意のある態度をとる人と、とらない人を比べた場合、敬意のある人のほうが、

  • 情報を共有したいと思う人:59%増
  • 助言をもらいたい人:72%増
  • 情報を得ようと考える人:57%増

という、結果が出ています。

それでは、どのような態度をとっていけばいいのでしょうか?

まずは「10/5ウェイ」から始めてみよう

挨拶の仕方から、気をつけていきましょう。

10フィート(約3m)以内に近づいたら目を合わせ微笑みかける。
5フィート以内(約1.5m)以内に近づいたら「こんにちは」と声をかける。

「10/5ウェイ」は今からでも始められるので、ぜひやっていきましょう。

話の聞き方に注意してみましょう

話くらい、ちゃんと聞けるよ。」と、思った方。無自覚ですが、意外とできていないということがあります。

むしろできていない人のほうが多数ではないでしょうか?

  • 相手の話を途中で遮り、自分の考えを話す
  • 相手の言っていることに興味を示さず、自分の話題に変える
  • 相手の話に割り込み、誰も求めていない助言をする

つい、やってしまっていると思った方もいるのではないでしょうか?

受け身ではなく能動的に聞くこと

話の聞き方のポイントは、RASAの4つの点に気をつけましょう。

  • Receive:受け止める
  • Appreciate:尊重する
  • Summarize:要約する
  • Ask question:質問をする

そして、話を聞く態度も重要です。具体例をあげると下記の2つ。

  • 人の目のない場所を用意する
  • 携帯電話などはそばに置かない

関係のない情報を排除するように工夫し、話す割合を相手2:自分1の割合を意識しましょう。

話を聞くメリット

話を聞くことで、たくさんの情報やアイディアを入手することができます。

しっかりと話を聞くことで、相手から信頼されるからです。

どんなに社員が、いい情報やアイディアを持っていたとしても、無礼な態度をとる人には話そうと思いませんよね?

そのためにも、まずは相手の話にしっかりと耳を傾けるようにしましょう。

チームの礼節を高めるメソッド

あなたが上司の立場で、自分が態度を改善したとしても、部下が他の社員に無礼な態度をとっていた場合は改善しなければいけません。

まずは、相手に無礼な態度をとると、悪い結果につながることをしっかりと伝えましょう。

説明するときのポイントは、「こうすると得」というよりも、「こうすると損」と伝えましょう。

なぜなら、人間は得することよりも損をするというほうが、強く反応する傾向にあるからです。

改善するためには、本人に自覚させ、どんな行動をするべきなのか考えてもらいましょう。

礼節力を上げるゴールドスミス式フィードバック

改善方法として、ゴールドスミス式フィードバックが有効です。

上司、同僚、部下など異なる複数の人からフィードバックをもらい、その人物像を浮き彫りにするという方法。

フィードバックの仕方にはいくつか種類があるのですが、漫画ではイエローカード、レッドカードが使われていました。

方法としては、フィードバックを受ける人が無礼な態度をとったと思われたとき、その場で「無礼だ」という合図のように、カードを出すというルールです。

なぜ、このように直接口で指摘するのではなく、カードを使ったかというと、

  • カードを使うことで、多少和やかに指摘できる
  • 合図を出されないように、本人も意識するので無礼な態度が減る

からです。

そして、同じように良いこともフィードバックするようにしましょう。

社員が成果を上げたときに、細かく褒めることも大事です。

なぜなら、本人の自信にもつながり、努力を続けるモチベーションにもなるからです。

肯定的なフィードバックと否定的なフィードバックを組み合わせて、他人の態度もより早く改善していきましょう。

無礼な人から身を守る方法

いいから黙って言う通りにやれ」「そんなのできて当たり前だ」なんて、言われたことないでしょうか?

上司から言われて、アドバイスだったり成長するために厳しくしていると考える人もいるので、無礼な態度だと思っていなかったかもしれませんね。

つまり、無礼な態度であるかどうかは、された側が決めること。

なぜなら、人によってストレスの感じ方は大きく変わってきます。

しかし、自分より上の立場の人に無礼な態度を取られた場合、同僚や部下と比べてストレスが強くなるとわかっています。

すぐにやり返すのはよくない

上司ということもあり、対処する方法は考えなければいけません。

カッとなって、怒鳴り散らかしてしまっては、職場にいられなくなったりと最悪なケースも考えられ、自分のキャリアを台無しにしてしまう可能性があるからです。

無礼な態度を取られても、グッと堪え、我を忘れないようにしましょう。

無礼な人と話し合うときの注意点

無礼な人と話し合うには、準備をしっかりしておきましょう。

  1. 話し合うタイミング
  2. 安全な場所の確保
  3. 第三者にいてもらうべきか

まず、話し合う際は、自分が言われてストレスになったことをはっきりと伝えます。

ここで注意するポイントは、あくまで、嫌な態度を取られたことだけを伝えることで、相手の人格について触れてはいけません。

そして、話し合いの一番の目的は「どうすれば最もお互いにとって利益になるか」を最優先に考えることです。

相手に嫌なことを言われて、感情をぶつけるのではなく、良い仕事をするためについて話し合うことを心掛けましょう。

無礼な態度の人間とどう向き合うか

では改善しようと試みても、改善する気もない無礼な人はどうすればよいでしょう?

結論から言うと、その職場からは離れてもらうのがいいです。

  • 部署移動してもらう
  • 単独でできる仕事をさせる

最悪、解雇という選択肢もあります。

最初に説明したように、無礼な態度というのは、された本人、周囲の人にも悪影響を与えるからです。

ですが、無礼な態度をとる人が、実績もあり優秀な人だった場合はどうするのか?

職場の雰囲気や、会社の将来のことを考えた場合、辞めさせたほうがいいのです。

もし、1人が圧倒的な成績を残し、無礼な態度をとっていたとすると、他の人も「仕事さえできればいいんだ」と思い、無礼な態度をとる人が増えていきます。

それほどまでに、無礼な態度というのは悪影響が強いのです。

対処する側に人間としては、悩むかもしれませんが、態度を改善をしようとしない人には厳しい対処しなければいけません。


今からでも礼節は高められる

この記事を読んでいただいて、「うわ、やっちゃてた」なんて思った人もいるのではないでしょうか?

しかし、いきなり礼儀正しくしようなんて、「少し恥ずかしくてできない」と思うかもしれませんね。

大丈夫。少しずつでもいいの変わっていきましょう。礼儀を身につけることに年齢や立場は関係ありません。

礼節を高めることができれば、人間関係も上手くいき、仕事、そして人生もいい方向に進んでいくはずです。

あなたは、どんな人間になりたいですか?

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