鬼副長の目にも涙……。新撰組・土方歳三が四乃森蒼紫のモデル!

江戸城隠密御庭番衆、最後の御頭“四乃森蒼紫”。2022年のトレンドヘアであるセンターパートを、幕末から先取りしていたシャレオツな男です。

またロングコートで闘う姿に「動きづらくないの?」と思った方もいるかもしませんが、強いので特に問題はありません。なにより、182cmのスラリとしたスタイルにはよくお似合いです。

そんな蒼紫のモデルとなった人物が土方歳三

引用文:けれどそのうち、御庭番衆のモチーフに大好きな新撰組が浮かび、蒼紫のモチーフは自然と新撰組副長「土方歳三」となりました。

出典元:るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-第4巻

なんと新撰組の隊士からモデルとして選ばれたのは今回で5人目。和月伸宏先生、ちょっと好きすぎやしませんか?

まあ、幕末好きにはたまらないのでそれはよし! ということで、本記事では新撰組・副長の土方歳三について紹介していきます!

四乃森蒼紫のプロフィール

東京府出身。元江戸城隠密御庭番衆を最年少で継承した天才だが、幕末の動乱で闘うことがないまま明治の時代を迎える。
武田観流の用心棒をしていた際に部下全員を失う。償いとして自分達が最強であることを証明するため、修羅と化し伝説の人斬りと呼ばれた剣心を倒そうとする。元々は小太刀と拳法で戦うスタイルだが、さらなる強さを求め「小太刀二刀流」を独学で取得した。
冷徹に見られがちだが仲間思い。ちなみに下戸で、ガヤガヤした雰囲気は苦手なようだ。



四乃森蒼紫のモデルとなった新撰組・土方歳三を紹介!

土方歳三は1835年に武蔵野多摩郡石田村(現在の東京都日野市石田)で誕生。10人兄弟の末っ子で、少年時代はヤンチャ坊主だったとのこと。武人として活躍したいという想いがあり、男は強くなければいけないという考えがあったのかもしれませんね。

そして土方は身内の中に近藤勇と知り合いの者がいたため、その縁で『試衛館』へ入門。家伝の「石田散薬」を行商をしながら、剣の腕を磨いたとされています。

いざ、将軍を守るために京へ出発!

1863年に将軍の警護をする浪士組が募集されることを知り京へ。土方は近藤勇を含む『試衛館』の門下生8名と京へ向かいます。

しかし、参加してみると募集要項の内容とは違うことが判明。将軍の警護ではなく、攘夷(外国人排斥運動)だったのだとか。これに反対した土方を含む24名が、京の治安維持をする新撰組を結成したそうです。

とはいえ、組は結成したばかり。そんな実績もない組織が名を轟かせることになったきっかけが『池田屋事件』。尊攘派の計画を未然に防いだ功績から一躍有名になります。

ちなみに、土方の愛刀は『和泉守兼定』。寸違いの刀を複数所持していたそうですが、小太刀は使っていないようでした。

というのも、小太刀の定義が曖昧なのです。二尺二寸(66.7cm)以下のものを呼ぶこともありますが、脇差しとあまり違いがありません。

あくまで女性や子どもが使うといった護身用の刀。そんな武器扱う敵が、剣心の認める剣客とはしょぼすぎる……。

個人的には正直、観流邸での闘いは絵面的に地味ということもあり、蒼紫は途中『小太刀二刀流』へと設定を変えられたのだと思っています。

土方歳三が鬼の副長と呼ばれた理由は?

さて、新撰組に黄金時代が到来した訳ですが、この期を逃すまいと土方は鬼と化。最強の組織にするためルールを制定します。

※諸説あり。新撰組が結成された当初、近藤勇と芹沢鴨でつくっていたともされている。

これが有名な「局中法度」。簡単にいうと“新撰組の隊士ならやってはイケないことベスト5”、みたいなことです。

その内容が、かなり厳しい。

例えば「士道ニ背き間敷事」。説明すると、武士道に背くことをしてはいけないということです。

いやいや、大雑把すぎる……。というか、その判断って土方のさじ加減じゃない?と思ってしまいますよね。

そして、もう1つ「局ヲ脱スル許サズ」。これは「新撰組を脱退できない」。なんて、そんなぬるい決まりではありません。「脱退するときは切腹だよ」という意味なのです。

このルールを聞くと、土方が鬼の副長と呼ばれた理由に納得してしまいますよね。

しかし土方は屈強な組織につくるため、私情を殺して自ら悪役を演じていたとのこと。実は心の中では「やりすぎたかな……」なんて考えてしまうような、人間的な弱さを持っているのです。

これが、蒼紫のモチーフにされている点。御庭番衆を最強だと証明するために、修羅になることもいとわない覚悟を持った姿。

それは、まさに土方の生き方そのものではないでしょうか。

最期まで新撰組として

新撰組の奮闘もむなしく、倒幕の流れを止めることはできませんでした。

1867年に大政奉還おこなわれ、翌年の1868年に新政府軍vs旧幕府軍による鳥羽伏見の戦い(戊辰戦争)が起こります。

新政府軍の近代化した武器の前に敗走を続ける旧幕府軍。東京から戦いに参加した土方ですが、このときすでに新撰組は組織として壊滅状態。

旧幕府軍は会津、仙台、北海道と後退し続けて約1200km。1869年五稜郭の戦いで土方は流れ弾に当たり戦死しました。

日本の最果てまで後退するも戦うことを辞めなかった行動に、彼の新撰組としてのプライドを感じたのではないでしょうか。

そんな土方にゆかりのある北海道が、剣心たちの次なる闘いの舞台。新キャラクターが続々と登場します。

その中でも新撰組の数少ない生き残り、二番隊長・永倉新八の存在に注目。幕末の動乱のときより剣の腕前が磨かれている?!

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編- 』もお見逃しなく!

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