月の思惑通り、エルは死神レムにデスノートに名前を書き込まれ、最後負けてしまいました。
自分が心臓麻痺で死ぬことがわかり、月が勝利の表情を浮かべたのを見て、エルは
やはり…私は…間違って………なかった…が……ま……
引用元:デスノート7巻P120
という言葉を残し、最期を迎えることに。
今回は、デスノートDEATHNOTE(1-12巻 全巻+13巻) 全巻セットを読んだ上で、エルの最後を振り返り、言い残した言葉について考察していきます。
デスノートエルの最後を解説
エルは、レムにデスノートに名前を書かれてしまい、心臓麻痺で死んでしまいます。
なぜ、レムがエルを名前を書くことになったかというと、ミサを守るためです。
月は死神の殺し方も知り、レムがミサを大事にしていることもわかった上で、事前に計画していたのです。
月の作戦は、キラ容疑で捕まり火口が亡くなった後、すぐにミサに犯罪者の裁きをさせます。
ミサは、月にかなり好意を寄せているので、月に協力するため、2度目の死神の目の取引をすることに。
ミサをみたレムは、寿命が半分になっていることに気付きます。
そしてミサが釈放されたと同時に、キラの裁きが始まるので、エルはミサに疑いを持つことになります。
さらに、デスノートを使っているのはミサだけなので、月が疑われることはありません。
つまり、ミサだけ捕まるように月は計画していたのです。
ミサを助けるためには、レムはエルの名前をノートに書くしかありません。
そして、ミサのことを疑い始めたエルは、デスノートで本当に人を殺せるのか検証するべく、ワタリを通して、色んな国に交渉を始めていき、海沙が捕まるのは時間の問題になってきます。
寿命が半分になり、残りの人生を刑務所で過ごすことになるミサのことを、レムはかわいそうだと思い、エルと、ワタリの名前をデスノートに書き込み、エルは最期を迎えることになりました。
デスノートエルの最後に残そうとした言葉は?
エルが最後に残そうとした、
「やはり…私は…」「間違って………なかった…」「が……ま……」
この意味は、作者・大場つぐみ先生はデスノート13巻で、
「私は間違っていなかった”が”…ここは”負”けか…」と、メロ&ニアの登場を匂わす内容とお考えでしたけど…皆さんにそれぞれの解釈をして頂くのがいいと考えています。
引用元:デスノート13巻P72
ということで、私は間違っていなかった”が”…ここは”負”けか…以外で、どんな言葉を残したかったのか考察していきます。
間違っていた
「私は間違っていなかった”が”…ここは”間違っていた”」です。
デスノートが見つかった時点の判断を、エルは間違えたということです。
以前キラ容疑の疑いがあった月に、デスノートを持たせるのは、かなり危険ですよね。
結果、月はデスノートの記憶を取り戻し、計画を実行。
さらにエルは、火口が死んだあと、月をまた疑い始めていたからです。
2人は24時間行動を共にし、やっと月はキラ容疑が晴れたにも関わらず、捜査本部にずっといたのです。
かえってエルは、月に監視された気分になり、月に不信感を持ち始めていました。
デスノートを見つけた時点で、何かしら手を打っておけばよかったのです。
つまり、最後の判断を間違えたということで、”間違っていた”になります。
間違っていてほしかった
「私は間違っていなかった”が”…ここは”間違っていてほしかった”」です。
エルは、月に対し「私の初めての友達ですから」と発言しているからです。
テニスは2人とも、プロレベルの腕前。
さらに、東大にトップで合格できる頭脳。
エルからすれば、同じレベルで物事をみたりできる、気の合う友達が、今までいなかったのかもしれません。
唯一できた友達、月がキラであってほしくなかったという意味で、”間違っていてほしかった”です。
デスノートエルの後継者は?
エルが最期を迎えたあとの後継者は、
- 表面上は月
- 実際にキラを捜査しているのはニア・メロ
3人について解説していきます。
キラとエルを演じ続けた月
エルに勝利した月は、捜査本部の推薦により、皮肉にも2代目エルに就任します。
世界中にエルが死んだことが報道されないように、エルが使っていた、モニター画面・声などをハッキングし演じることに。エルの片腕であった、ワタリも月が継ぐことになります。
2004年にエルに就任。ニアとの接点を持つ、2009年までは、キラとエルのいたちごっこを1人で演じ続けました。
ニア
エルが死んだ後、エルが育ったワイミーズハウスに連絡が入ります。
ワイミーズハウスでは常にトップの成績で、1番エルに近いと言われていたのがニアです。
ニアが捜査するにあたり、SPKという組織が設立。
2代目エルがキラであることを最初から疑っており、月を煽るようなことも平気で発言します。
結果的には、メロと協力した形で、月がキラであることを証明。
月が死んだ後は、3代目のエルとしてニアが就任しました。
メロ
エル・ニアと同様の、ワイミーズハウスの出身。
ニアの次に成績が優秀なのですが、負けず嫌いな性格のため、ニアとは仲が良くありません。
ワイミーズハウスの責任者、ロジャーがニアとメロの2人で、エルの後継者としてキラの捜査をすることを提案。
しかし、ニアをライバル視しているメロは拒否し、ワイミーズハウスを出て、マフィアと手を組み独自に捜査。
荒々しい捜査方法ではあったのですが、自分の命と引き換えに、月がキラであるきっかけを作ります。
結果、メロとニアの2人で、キラ逮捕に至りました。
最終的には、ニアがエルを継いだ形にはなりましたが、2人がエルの本当の後継者と言っていいでしょう。
エルの最後は、悲しい結果に…。
ギリギリまで月を追い詰めていたエルですが、キラを逮捕することはできずに、死んでしまいます。
しかし、デスノートの記憶を無くしていたときの月との捜査は、読んでいてもワクワクしてしまいますよね。
エルが月のことを友達として認めていたかは、少し微妙なところはありますが、頭の良さなんかは認めていたところがあります。
エルが最後に勝つという展開も、面白かったかもしれませんね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。