世界を見てきた!?相楽左之助のモデルとなった新撰組・原田左之助を紹介!

剣心ファミリーの中で唯一、素手で闘う漢“相楽左之助”。喧嘩屋として活動していたときに使っていた斬馬刀を、剣心がものの見事に真っ二つに斬ってしまったため、拳でしか勝負できないというのもあるのでしょうが……。

そんな左之助のモデルとなった人物が、新撰組十番隊組長・原田左之助。新撰組といえば、沖田総司や斎藤一など、凄腕の剣術集団だと思い浮かべませんか? 刀のイメージが染み付いた新撰組の中で、原田左之助は槍術を得意としていたとのこと。

相楽左之助と同様に、型にハマらず、小さなことにはこだわらないような人物だったのでしょうか?

ということで、今回は新撰組十番隊組長・原田左之助について紹介していきます!

相楽佐之助のプロフィール

長野県出身。子どもの頃、赤報隊に憧れて家を飛び出し、準隊士となる。一番隊長の相楽総三に心酔していたことから、相楽左之助と名乗る(本名:東谷左之助)。
赤報隊が解散したあと喧嘩屋として働く。細身でありながら、打たれ強くタフ。防御することを知らないためケガが多く、高荷恵の診療所の常連である。
『るろうに剣心明治剣客浪漫譚』の最後は追われる身となり急遽世界へと旅立つ。アメリカ→ヨーロッパ→亜剌比亜と放浪。5年後に帰国し、北海道の地で剣心たちと再会する。
気持ちが大きく快活で、男気あふれる好漢。悪くいえば、なにも考えずに行動してしまう単純なヤツ。



相楽佐之助のモデルとなった人物は新撰組・原田佐之助!

原田左之助は1840年に伊予松山藩、現在の愛媛県で誕生。実家が武家奉公人(武士に仕えて雑務をする仕事)をしており、同職に就きます。

中島隼太に仕えていたが、1858年に辞めることに。理由は不明ですが、このときに切腹をしていることから、なんらかのトラブルがあったことは容易に想像ができますね。

ちなみに、切腹で残った傷は新撰組になったあと、酒の席で武勇伝として自慢していたそうです。

では話を戻しまして。原田左之助は武家奉公人の仕事を辞めるとともに脱藩し大阪へ。谷山万太郎から、前述した槍術『種田流』を学び、免許皆伝を受けたそうです。

そのあと、江戸に出て『天然心理流』の道場『試衛館』で剣術の修行を開始。実際の戦いの場では槍を使うことが多かったようですが、実は剣も使えるのだとか。しかも同道場の主は、近藤勇。門下生には新撰組の中でも、トップクラスの腕前を持つ沖田総司も修行を積んでいるので、ハイレベルな剣術を学んでいたことがわかります。

このとき近藤勇と原田左之助は意気投合。原田左之助は遠慮知らずなのかわかりませんが、同道場の食客、いわゆる居候になったそうです。

このエピソードを聞くと、剣心と左之助が戦ったあと仲間となり、神谷道場の居候となった経緯と似ていますね。

新撰組としての原田左之助

1863年、近藤勇が浪士組(新撰組の前の名前)を募集。原田左之助も賛同して、一緒に京へ上り新撰組に加入します。

しかし、結成当初にはある問題が。そのときの筆頭局長、芹沢鴨の横暴な振る舞いです。

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芹沢鴨を沈静化させるように命を受けた原田左之助は、山南敬助とともに、芹沢鴨の派閥でも重要人物である平山五郎を討ち取ることを計画。それは見事に成功して、新撰組の存亡に貢献したのです。

また池田屋事件でも活躍。激しい切り合いが行われる中、脱出した敵を追いかけて槍で仕留めたとされています。

ほかにもさまざまな戦いで、新撰組の活動に大きく貢献した原田左之助。活躍が認められ、1865年新編成に伴い十番隊組長就任。ちなみに十番隊は、軍隊でいう敵の追撃を防ぐ部隊だそうです。

そして遠征の際のとき、武器や食量の補給をする小荷駄奉行にも任命。新撰組を支える重要なポジションを任されていたことから、優秀な人物であったことがわかります。

原田左之助の最期

原田左之助は1868年、上野戦争で最期を迎えることに。戦闘中に銃撃を受けてしまい29歳で戦死します。

本記事で紹介したエピソード以外にも、功績を残しているのですが、実はお墓の場所がわかっていません。

というのも、本当は死んでおらず、生き延びて中国の馬賊の頭領になったのだとか。そして、日清・日露戦争のとき馬賊を率いて日本軍に貢献したという伝説が語り継がれています。

あくまで伝説ですが、このような逸話を聞くと、相楽左之助が『るろうに剣心─明治剣客浪漫譚─』の最後に、世界を放浪することになったのもガッチリとハマる。

そんな、世界を見てきた相楽左之助が『るろうに剣心明治剣客浪漫譚・北海道編─』では、どんな活躍をするのか楽しみですね。

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